サッカー元日本代表小倉隆史さんと対談させて頂きました!
プロフィール 大阪府出身。学生時代にさまざまなスポーツに打ち込み、高校生ではハンドボール部に入部しレギュラーの座を勝ち取るも、ケガをきっかけに不完全燃焼で惜しくも引退を迎える。
その悔しい思いや経験を糧にスポーツトレーナーの道へ進み、柔道整復師と鍼灸師の国家資格も取得した後、2013年、26歳でかずま鍼灸整骨院を開業。以来、医療従事者とスポーツトレーナーの両目線から患者をサポートしている。
一般の患者さんからスポーツに打ち込む学生やプロアスリートまで、ケガや痛みに悩む人々を医療とトレーニングの両面で支えるのが、かずま鍼灸整骨院の池西一真院長だ。
高校時代に肩のケガが原因でハンドボールを引退した池西院長は、誰にも自分と同じ悔しい思いをさせたくないという熱い思いで治療家の道を志した。
体づくりからリハビリまで二人三脚のサポートで、子どもたちの未来を切り開いている。
治療とトレーニングの両面で患者さんをサポート
小倉 大阪府河内長野市のかずま鍼灸整骨院さん。さっそく、池西院長の歩みをお聞かせください。
池西 もともと私は小学生の頃から、サッカーとスキーのモーグルを中心に水泳、空手などさまざまなスポーツに熱中していました。高校生になるとハンドボール部に入り、レギュラーの座を掴むことができたんです。ところが、全国大会の大阪予選の直前に肩をケガしてしまい、出場できなくなってしまいまして・・・。しかも、その後の半年ほどで肘、足首と次々に故障し、精神的にもスランプに陥り不完全燃焼のまま引退しました。
小倉 それは悔しかったでしょう。私も現役時代ケガで苦しんだ経験があるので、池西院長の気持ちが痛いほど伝わってきます。アスリートはケガをしても試合に出たいと思うものです。ですから、誰かがブレーキをかけないと選手生命が縮まる恐れがあるので、実際に悔しい体験をされて、ケガをした当事者の気持ちがよくわかる池西院長の存在は貴重ですよ。
池西 ありがとうございます。それからは、誰にも自分と同じような後悔をさせたくない――そう決意し、治療中にスポーツトレーナーという職業を知り専門学校へ進学したんです。勉強しながら独立に向けて修業を積み、柔道整復師と鍼灸師の国家資格も取得して、2013年、26歳で当院を開業しました。
成長フェーズに合わせた丁寧なアドバイス
小倉 それでは、かずま鍼灸整骨院さんの施術内容や特徴についてお聞かせください。
池西 これまでの経験を活かした手技に加え高周波温熱治療器、超音波機器、画像診断など最新の機器も活用して治療しています。一般の方はもちろん、アスリートの治療に力を入れているのが当院の特徴で、リハビリも含めケガをした選手や学生さんが、万全の状態でプレーに復帰できるよう指導しているんです。私は目先の試合より未来を見据えることが大事だと実感していますから、体感トレーニングを導入するなど、選手のパフォーマンスアップや体のケアを重視しています。
小倉 医療従事者とスポーツトレーナーの両方の目線と経験を活かし、患者さんをサポートすることができると。とても心強いですね。トレーニング内容についても詳しく教えていただけますか?
池西 そもそも強い体をつくるには、ゴールデンエイジと呼ばれる9歳~12歳までの過ごし方が重要なんです。この間にリズム・バランス・変換・反応・連結・定位・識別の7つの能力を伸ばすことが欠かせません。そこで私は緩いトレーニングで子どもの能力を開花させ、12歳~16歳までの筋肉が成長する期間には、強めのトレーニングでさらに成長を促します。
小倉 なるほど。子どもの年齢に合わせた指導を心がけていらっしゃるわけですね。
池西 また、今のジュニア選手は私たちの頃より競技のレベルが上がっています。そのため、体内のエネルギーが身長を伸ばすことに回らなくなっているんですよ。ですから私はクリニックのドクターにも監修を受け、エネルギーを残すことから逆算し成長フェーズに合わせたトレーニングや食事、睡眠の取り方も丁寧にアドバイスしています。
小倉 体格がよくなればケガの防止につながりますからね。やみくもに運動し体を酷使するより、食事や睡眠に気を遣うことは理にかなっていると私も考えています。
池西 小倉さんのおっしゃるとおりです。今は、昔のようにトレーニングはすればするほど良いと押し付ける時代ではありません。バランスの取れた食事と十分な睡眠が必要なんです。睡眠に関して言えば成長ホルモンが最も分泌されるのは夜22時~朝6時まで。この時間にしっかり寝ると身長が伸びケガのリスクも抑えられるようになります。
スポーツに打ち込み人生の可能性を広げる!
小倉 栄養についてのお考えはいかがでしょう。ワンポイントアドバイスをぜひお願いします。
池西 最近の子は食が細く、中でも足りない栄養素は亜鉛です。亜鉛が不足すると摂取したエネルギーが骨や筋肉に回らなくなり、成長が止まってしまうんです。ですから、食事で十分な亜鉛を摂取することができない場合は、サプリメントで補うことも考えていただきたいですね。
小倉 私たちの頃は食事といえば母親任せでした。でも、今はそういうわけにいきません。正しい知識を基に周囲の大人がみんなで子どもを支える必要がありますよね。
池西 まさにそのとおりなんですよ。私も親御さんやチームの監督さんを含め、子どもたちを壊さず育てるための知識を伝えています。例えば、日本人はフィジカルの面で外国人に劣ります。だからといって無闇にパワーアップを図っても、そもそも子どもの体格がスピード型であれば無理が生じるだけです。自分がパワー型なのかスピード型なのか、今、自分がどの位置にいるかを合理的に理解し、計画的にトレーニングすることが大事なんです。
小倉 その点を理論的に説明すると子どもも納得してくれますよね。
池西 ええ、目標が鮮明になれば一つひとつの練習に意味が生まれ、スポーツがより楽しく感じます。自分の頭で考えるきっかけにもなりますからね。
小倉 スポーツは、子どもが主体的に取り組める環境を用意することが大切で、そのためにもまずは教育現場の人たちや大人が意識を変える必要がありそうですね。また、ケガをしない体づくりも大切ですが、何が起きても一喜一憂しないよう、メンタル面の支えも充実させなければなりません。この点も含め、池西院長が描く将来のビジョンをお聞かせください。
池西 脳神経科学などの勉強もしてさらに子どもたちの力になること。そして、プロを目指してもらうためだけではなく、スポーツに打ち込めば良い会社に就職できる可能性も広がるので、人生の可能性を広げるためにも、子どもが本気でスポーツに取り組める環境を用意すること。これが私の目標です!
小倉 本日お話をうかがって、池西先生は素晴らしい努力家だとわかりました。これからも大勢の子どもたちに二人三脚で寄り添い、未来を切り開くお手伝いをしてください。私も池西院長の奮闘に期待しています!
「仕事を楽しむ」とは‥
自分の好きなことをするのが大切だと思います。私の場合はスポーツで、自分の好きなことだからこそ、選手にも熱くなれるし一生懸命になれるので、選手の活躍を一緒に心から喜び、泣けることが私のやりがいであり、楽しい瞬間です。
(池西一真)
:: 事業所概要 ::
■ 事業所名 かずま鍼灸整骨院■
所在地〒586-0094 大阪府河内長野市小山田町3096-4
■ 事業内容 スポーツ疾患部分への治療/リハビリ/体幹トレーニング/エステ
■ 設立平成25年3月■ 従業員数2名